三島由紀夫が生きた時代 楯の会と森田必勝

カルチャー村田春樹

著者:村田春樹

ISBN:4792605326

判型:四六判/並製

定価:1540円(税込み)

三島由紀夫生誕90年、没後45年!
志士達が生きた時代と後世に遺したもの

当時「楯の会」最年少会員であった村田春樹が
会員時代の貴重な写真を交えながら語る
三島由紀夫、そして楯の会と森田必勝の秘められた真実。

〈目次〉
序文 西村幸祐

プロローグ

第一章 ナンパ系全学連が楯の会へ
学生運動激化の年に/左右の学生運動が盛り上がった早稲田大学/森田必勝、早稲田大学で大活躍/三島由紀夫という巨人/楯の会の結成/ナンパ系全学連/楯の会と自衛隊の接近/治安出動の意味/蹶起への助走/森田必勝との出会い/三島由紀夫と入会面接

第二章 楯の会第五期生 富士教導団普通科教導連隊第四中隊/だれよりも楽しんでいた森田必勝/訓練の日々/楯の会へ入会/一度は退会を申し出る/「尚史会」に入会/リフレッシャー訓練/蹶起の五ヶ月前の肉声/俺は右翼なのかな/着々と進む蹶起への道

第三章 昭和四十五年十一月二十五日
市ヶ谷会館にて/何も知らされていなかった/森田必勝自決の意味/遺された者へのメッセージ/楯の会、解散

第四章 取り残された者たち
右翼兼自堕落学生/裁判はじまる/ロックと女子大生と吉田松陰が同居/裁判終わる/阿部勉氏との出会い/福田俊作氏に受けた影響/自己変革の旅/一周忌/福田氏との旅/就職試験

第五章 三島・森田蹶起と日本の運命
森田必勝という人/行動の人/辞世の意味/自衛隊を信じ裏切られた/あの罵声は予想していた/楯の会出身の自衛官/魂の叫びは四十五年の時を超えて/自衛隊とクーデター/政体を守るのか国体を守るのか エピローグ その後の楯の会
経団連襲撃事件/瑤子夫人とのこと
資料 「檄」

このままで良いのだろうか。末席とはいえ楯の会の会員だった自分にやるべき事はないのか、三島先生の蹶起の時の会員に対する命令書に「三島はともかく森田の精神を後世に向かって恢弘せよ」とある。もとより楯の会随一のヘタレ、怯懦 (きょうだ) 弱卒(じゃくそつ) の私などに、森田さんの精神を恢弘する 事などできはしない。しかし後世に「こういう素晴らしい青年がいたんだ」と語り遺したい。一人でも多くの方に森田さんの存在を知っていただきたいと思うようになってきた。 (本書「まえがき」より)